いつもお世話になっております。受付の窓際席の人です🖋
今日は少しマジメな話をします。
「路盤材ってRC?C40じゃないの?」と、現場の方から聞かれたことがあります。
そこには建設業界全体が経験した大きな転換があります。
平野建材が創業した1960年から60年で、この業界が何を変えてきたか。
今日はそれを整理してみます。
目次
そもそも、C40とRC40って何が違うの?
・C40(クラッシャーラン40)は、山から採掘した天然の岩を砕いて作る砕石です。
Cはクラッシャーラン(Crusher run)の頭文字、40は最大粒径が40mmであることを示します。粒の大きさが0〜40mmとバラバラなのがポイントで、転圧(転圧機で締め固めること)をかけたとき、大きな石の隙間に小さな石がはまり込み、ガチガチに固まります。天然石なので均質で、強度も安定しています。
・RC40(再生クラッシャーラン40)は、コンクリート廃材などを破砕してつくる再生砕石です。
RCは「再生した(recycled)クラッシャーラン」の略称、40はやはり粒径。構造はC40とほぼ同じですが、原料が「天然の岩」ではなく「解体現場や工事現場から出た廃材」という点が根本的に違います。
なお原料については、コンクリートガラだけを使うもの、アスファルトガラを混合するものなど、製造元や地域によって差があります。現場で使う際は、どの廃材由来かを確認するのが確実です。
同じ「路盤を固める」という用途で使われますが、成り立ちはまったく別物です。

なぜ変わったのか?「昭和40年代の建物」問題
転換のきっかけを理解するには、少し時計を戻す必要があります。
日本が高度経済成長期を迎えたのは1960〜70年代です。この時期、ビルも道路も住宅も、とにかく大量に建てられました。コンクリート・アスファルトで作られたインフラが、全国に広がっていった時代です。
そして2000年代に入るころ、この「昭和40年代に建てられた建物」が一斉に更新期を迎えることになりました。30〜40年が経過し、老朽化した建物の解体が始まったのです。
解体すると何が出るか。大量のコンクリートガラです。
当時、このコンクリートガラは「廃棄物」でした。最終処分場(いわゆる産廃の捨て場)に持ち込まれるか、最悪の場合は不法投棄されるか。環境省のデータによれば、当時の建設廃棄物は産業廃棄物全体の排出量と最終処分量の約2割を占め、不法投棄量にいたっては約6割を占めていました。最終処分場が逼迫し、不法投棄が横行していた。業界として「このままではまずい」という認識が高まっていた時期です。
法律が変えた——2000年制定、2002年本格施行
こうした背景から、平成12年(2000年)5月に建設リサイクル法が制定されました。正式名称は「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」です。解体工事業者の登録制度は平成13年(2001年)5月から先行して施行され、分別解体や再資源化の義務付けなど法律の中心的な部分は平成14年(2002年)5月30日に本格施行となりました。
同じ2000年にはグリーン購入法も制定されています(施行は2001年4月)。国や独立行政法人などの公的機関が環境負荷の低い製品・資材を優先的に調達することを義務づけ、地方自治体にも努力義務を課した法律です。
路盤材もその対象品目に含まれており、建設リサイクル法が「廃材をそのまま捨てるな」という法律なら、グリーン購入法は「公的機関は環境に配慮した資材を優先して選べ」という、需要側からの後押しでした。この2本立てが同年に生まれたことが、RC40普及の大きな背景になっています。
一定規模以上の解体工事や建設工事では、コンクリート・アスファルト・木材などの資材を分別して、再資源化することが義務化されたのです。
つまり「コンクリートガラはそのまま捨ててはいけない。壊したら、ちゃんとリサイクルしなさい」という話です。
これによって何が起きたか。解体現場から出るコンクリートガラが、きちんと分別・破砕されてRC40として製品化されるようになりました。供給量が増え、価格も下がり、現場での採用が一気に広まりました。

建材屋から見た転換期
——過去を尋ねてみる——
創業1960年の平野建材や建材業界は、C40が当たり前だった時代です。山から削り出した石を砕いて、現場に届ける。シンプルな話でした。
RCについて登場した当初は、現場の方から『本当に使えるの?』という反応だったようです。半信半疑で使っていって慣れてきたら、もうそちらが主流という形になっていったそうです。
世情的に建材屋という「資材を売る」だけでなく、「廃材を受け入れて、また資材として戻す」という役割が社会に求められて加わっていっています。
施工会社から見た正直なところ
「RC40ってC40より弱いんでしょ?」という声は今でも聞きます。
正直に言います。強度の面ではC40の方が安定しています。 RC40はコンクリート廃材が原料なので、原材料の品質にばらつきが出やすく、天然石由来のC40と比べると均質性で劣ることがあります。
ただ使い分けがあります。
- 下層路盤(地盤の深いところ、アスファルトの下の下)→ RCが広く使われている
- 上層路盤(より強度が必要な表面に近い層)→ 粒度調整砕石で、RMなどが使われることが多い
現在の公共工事ではC40やM40は、ほぼ使われなくなりRC・RMが標準となっています。
再生材とはいえ、適切な場所と方法で使えば十分な強度を発揮します。駐車場の路盤や外構工事など、RC40が活躍している現場は数多くあります。
また駐車場などで、アルカリ性のコンクリート成分を含む再生砕石は、雑草が生えにくいという副産物的なメリットもあります。バージン砕石に比べ、ただ砕けて粉々になっていくというデメリットもあります。
施工する側からすれば「現場に合ったものを選ぶ」のが正解で、再生砕石が「劣ったもの」ではなく「用途が明確なもの」ということでRC・RMが大多数となっています。

【まとめ】素材が変わるのは、社会が変わるから
C40からRC40への転換は、単なる「安い再生材料への乗り換え」ではありませんでした。
大量建設の時代が終わり、大量解体の時代が始まり、そのゴミをどう扱うかが社会課題になった。法律が変わり、業界の仕組みが変わり、現場の選択肢が変わっていった。
廃材を受け入れて再生材を出す。この「循環」に関わることができるのは、建材屋としてシンプルに面白いと思っています。
材料について気になることがあれば、お気軽に聞いてください。🖋
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